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【薬害再発防止】企業の寄付講座「大いに疑問」 厚労省委員・平井弁護士

厚生労働科学研究の利益相反に関する検討委員会委員を務めるレックスウェル法律特許事務所の平井昭光所長(弁護士・弁理士)は9月18日、東京都内で開かれた医薬品企業法務研究会月齢塊で講演し、企業などの寄付金で大学内に設置する「寄附講座」について、「利益相反の本来から言うと、大いに疑問」と述べ、問題意識を示した。

平井氏は講演で、検討委員会での論点の一つとして寄付講座の取り扱いを上げ、「寄付講座で生れた知財などは、(企業に)何らかの有利な取り扱いがあるのではないかとつい見られがち。
特に『冠』がついていればなおさら。
できれば寄附講座を控えてもらいたい」と述べた。
ただ、大学側の厳しい財政事情にも理解を示し、国民や患者に説明できるようにしておく利益相反マネジメントが重要になると強調した。

奨学寄附金についても「10~20年後にはなくなると思うが、この5年程度でなくして米国型にするのは絶対無理」と指摘し、奨学寄付基金が大学での講座運営に重要な役割を果たしているという現実に即したルールづくりが必要と指摘した。
「例えば、製薬企業から毎年3000万から4000万円が、ある医師に支払われていても講座の運営にきちんと使われていれば問題ないと思う」と述べる一方、「奨学寄附金は、常にライセンスや共同研究、治験などとペアになっている可能性があると指摘し、寄付講座と同様、大学には国民や患者への説明責任が問われるとの認識を示した。

平井氏はまた、利益相反マネジメントの一環として大学内に設置する方向で議論されている利益相反委員会と、IRB(治験審査委員会)は「相互補完の関係」とし、米国では利益相反委で先に審査されることが多いと説明。利益相反委はIRBと違い、当該臨床研究とは直接関係のない共同研究や奨学寄附金など、対象研究者の利害関係全体を審査対象とし、臨床研究の開始前・終了後を通して継続的にマネジメントできるとした。

(平成19年9月20日付「日刊薬業」より)

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