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【患者参加型医療】「病気の専門家」患者の医療参加を支援する マルシア・ケルソンさん 朝日新聞“ひと”

英国では国民に推奨する病気の治療方針をつくるのに、患者代表の委員が専門医と肩を並べ、1年以上議論する。
「病気とともに暮らす患者だから、生活を主眼にした治療のあり方が見える。専門知識です」

指針づくりを主導する国立研究所スタッフとして、患者の中から委員のなり手を探す。
書類審査や面接で選んだ後は、医学論文や統計の読み方、建設的な議論の仕方を研修する。
その後も患者委員に寄り添い、必要に応じて支援する。
こうしてできた指針は90を超える。

ロンドンの病院で心理職として働いた80年代、患者と医師の思いのずれが気になった。

医師は治療成果を上げようと腐心する。
患者は副作用や退院後の生活を考え治療を選ぶ。

「医療に患者の声が必要だ」と考え、NPOに転じた。
患者委員を探す学会に協力して公平公正な選び方を探り、研修するノウハウを培った。
実績を買われ2000年から、国家プロジェクトのために働く。

日本で同じような取り組みはわずか。
英国を手本に任意団体が3年前から細々と活動している。
来日した先月、状況を嘆く日本のがん患者らに「英国でも、悪質な医療事故隠しの発覚でやっと進んだ。

機運が盛り上がるまで活動することが大事」と励ました。

滞在中、どんな質問にも丁寧に答えた。特に患者からの発言を大事にした。「日本の患者参加活動の母親のような存在」と称されて、笑みがこぼれた。

平成21年10月18日付 「朝日新聞“ひと”文; 岡本峰子記者」より

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