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【医療倫理】医師が報告する利益相反の開示の正確性
「NEJM」2009; Vol 361 ABSTRACTS

○背景
最近、整形外科器具の製造業者が医師に支払った報酬を公表したことで、医師の自己報告による利益相反の開示の正確性を評価する機会が得られた。

○方法
米整形外科学会(American Academy of Orthopaedic Surgeon)の2008年年次総会の発表者、または委員会・役員会のメンバーで支払いを受けた各個人について、報酬の開示に関する記載を調査し、報酬が開示されているかどうかを判定した。
非開示の理由を確認するため、開示されていない報酬を受け取っていた医師を対象に調査を行った。

○結果
全体の開示率は71.2%(報酬344件中245件)であった。
学会での発表テーマに直接的に関連する報酬の開示率は79.3%(208件中165件)、間接的に関連する報酬の開示率は50.0%(32件中16件)、無関係の報酬の開示率は49.2%(59件中29件)であった。

多変量解析では、開示されている割合が高かったのは、報酬額が10,000ドル(P<0.001)を超えていた場合、会社や組織ではなく医師個人に支払われた場合(P=0.04)、現物支給(金銭以外)の場合(P=0.002)であった。

非開示の理由に関する調査に回答した医師36人(回答率39.6%)において、非開示の理由として多くあげられたのは、報酬が年次総会の発表テーマに無関係であったこと(38.9%)、医師が開示用件を理解していなかったこと(13.9%)であった。また、回答者の11.1%は、報酬を開示していたが手違いでプログラムに記載されていなかったと報告した。

○結論
大規模な年次総会に参加した医師の自己開示報告による利益相反の開示に関するこの調査では、発表に直接的に関連する報酬の開示率は79.3%、間接的に関連する報酬の開示率は50.0%であった。

「Accuracy of Conflict-of-Interest Disclosures Reported by Physicians」 Kanu Okike.M.D.H., Mininder S. Kocher,M.D.H., Erin X. Wei,B.A., Charles T. Mehlman,D.O.,M.P.H., AND Mohit Bhandari,M.D. 「the NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE」; VOL. 361 NO. 15 OCTOBER 8, 2009 より

※医師、医師会等の自律性、浄化作用、透明性が確保されているのか日本との比較にもなる。

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