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【添付文書】患者の生命に重大な影響を与える情報は「記載にめりはり必要」
厚労省が改善必要との認識を示す

厚生労働省の「有効で安全ない薬品を迅速に提供するための検討会」(座長:高久史麿自治医科大学長)は6月14日、医薬品の市販後安全対策のうち、主に添付文書の在り方について検討した。
厚労省は、厳守しないと患者の生命に重大な影響を与える情報は、よりめりはりのついた記載にする必要があると提案した。

厚労省によると、今年3月末時点で承認されている医療用医薬品2048成分(配合剤は1製品を1成分として計算)のうち、「警告欄」を設けているのは243成分。
警告欄の内容は、
①使用する医療機関や医師を限定
②厳格な患者選択の要求
③使用方法の指定等医療関係者の行為の限定・規定の3つに大別される。

厚労省は席上、添付文書は「内容にめりはりをつけて記載されておらず、医療用現場の周知、活用されているとはいえないこともある」と述べ、改善が必要との認識を示した。

これに対して青木初夫委員(日本製薬工業協会会長)は、「(日本の添付文書は)米国よりも簡潔で信頼性のあるものが多い」と指摘。
望月真弓委員(共立薬科大学薬学部教授)は、「重要な内容が先に記載されていることを知らない医師や薬剤師が少なくない」と述べ、添付文書に関する教育の場を持つ必要性を示した。

同日の検討会はまた、コンパッショネート・ユース制度を導入することで意見が一致。
委員から保険上の取り扱いについて質問が出たが、厚労省の中垣俊郎審査管理課長は「ここでは衛生規制上の問題を固める。
その後に避けられない問題として費用負担がある」と述べ、医療保険上の扱いは同検討会の議題の範囲外との認識を示した。

対象医薬品については青木委員が、「承認申請の意志を持って開発しているが、まだ承認が得られていない医薬品を緊急的に使うことだと理解している」と述べた。

副作用が起こった際の責任問題については、厚労省が「被害救済制度の対象にはできない」としたが、池田康夫委員(慶応大学医学部長)は「患者保護のための新しい仕組みづくりは必要ではないか」と問題提起した。

平成19年6月18日付「日刊薬業」より

※日本の添付文書はメリットや他の製品に対する優越性を積極的に示した売り込み優先の例が少なくない。
血友病製剤(凝固因子製剤)では、輸入製品の添付文書などはその傾向が強い。
リスクについての記載をあえて少なくしている傾向があるように感じる。
添付文書やパッケージ表示について、患者も交えたユーザーの評価を常にしていく必要がある。

※被害救済について新たな枠組み作りは必要だ。
医療保険的制度でもいいだろうし、対象患者もある程度の負担をすることも考慮に入れていいのではと考える。
患者の安全と安心感、医師や企業の安心感も支えられるのではと思う。

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