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研究発表から「人体の皮下細胞から肝細胞の作成に成功」

「人体の皮下細胞から、肝臓細胞を作成することに成功」と、国立がんセンターと国立国際医療センターの研究チーム。
肝炎や肝硬変など国内に350万人以上いる肝臓病患者の肝臓を修復する再生医療の実現に近づく成果として注目されそうだ。
チームは「数年以内に臨床応用を検討したい」という。

研究チームは皮下脂肪に含まれている「間葉系幹細胞」という細胞に着目。
この細胞はさまざまな臓器や組織の細胞に変化する可能性を秘めており、皮下脂肪の細胞の約10%を占める。

腹部手術を受けた7人の患者から皮下細胞を5gずつ採取、この幹細胞を分離し、成長を促す3種類のたんぱく質を加えて約40日間培養、ほぼすべてが肝細胞に変化した。

得られた肝細胞の性質を調べてみると、血液の主成分であるアルブミンをはじめ、薬物代謝酵素など肝臓でしか合成されないたんぱく質が14種類以上検出された。

人工的に肝機能不全に陥らせたマウスに、この肝細胞約100万個を注射で移植したところ、上昇していたアンモニア濃度が1日で正常レベルに低下した。

皮下脂肪から再生した細胞は、乳房の修復などに用いられているが、肝臓の持つ複数の機能が確認されたのは世界で初めて。
自分の皮下細胞を使うため拒絶反応が起きないことや、受精卵を壊して作る胚性幹細胞(ES細胞)に関する倫理性問題がない利点がある。

平成19年1月6日付「読売新聞夕刊」より

更に研究を重ねて、夢を臨床の実現につなげて欲しい。
肝硬変など肝疾患に悩む人たちに大きなお年玉になることを期待したい。

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