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【HCV】厚労省研究班 フィブリノゲンによるC型肝炎、初期の患者多い

厚生労働省の血液製剤に関する研究班(主任研究者=山口照英・国立医薬品食品衛生研究所生物部長)は4月17日、フィブリノゲン製剤や血液凝固因子製剤の使用実態や、投与によるC型肝炎ウイルス(HCV)感染などに関する調査結果を発表した。

それによると、フィブリノゲン製剤や血液凝固因子製剤によるHCV感染者では、無症候性キャリアや慢性肝炎といったC型肝炎病態の初期段階の患者が多いことが分かった。
結果を踏まえ研究班は「インターフェロンなどの投与によりHCV持続感染状態からの離脱や肝病期の進展抑止が十分可能であると考えられる」と報告した。

調査は2007、2008年度の2年間にわたって実施。
フィブリノゲン製剤の投与が確認された施設に加え、2008年度は血液凝固因子製剤の投与が確認された施設も対象に追加。
それぞれ530施設(患者数8799人)、66施設(862人)が回答した。
全患者のうち、C型肝炎ウイルスに感染している人はフィブリノゲン製剤11.3%、血液凝固因子製剤9.6%だった。

2008年度の調査では、投与の事実が判明したHCV患者はフィブリノゲン製剤で800人、血液凝固因子製剤で63人いることも分かった。
このうちフィブリノゲン製剤投与例で現在生存が確認されているのは396人(女性292人、男性101人、性別記載なし3人)、女性患者で状況が判明した158人の分析では、治癒35人、無症候性キャリア32人、慢性肝炎78人で、病態初期にとどまっている例が多かった。
男性患者の場合でも69人中、それぞれ8人、10人、38人となり、女性患者と同様に多くが初期の段階にとどまっていた。

一方、女性を年齢別に見ると、40代79人、50代110人が特に多かった。
生存者の投与時の年齢は、フィブリノゲン製剤の場合、30歳前後であることも判明。
現在40~50代の女性が、出産時に出血が多量だった際にフィブリノゲン製剤を投与された可能性が高いことが改めて示唆された。

平成21年4月21日付「日刊薬業」より

※産科学会や医療者からのこの件に関しての反省などが表明されているのだろうか。
国や製薬会社だけが反省しても直接薬剤購入・医療行為を行った判断者の反省もなければ、薬害再発防止の再構築にならないのではと思う。
ちなみに、血友病の薬害エイズ事件においては学会や専門医の反省と謝罪の言は、1人のみであった。
今回の調査では先天性凝固異常症などの患者は抜けているが、同患者群の死亡原因トップはHCVによる肝硬変・肝がんである。
それも年齢は40~50代が多い。
こうした病期や症状などのきちんとした国の全国調査がされないまま患者が死んでゆくことは許されない。
患者団体も金銭給付要求も重要だが、それ以上に、こうした調査要求を行い、実態を調査することも重要だ。
早急に利害関係のない専門家等を中心に実態調査をすべきだ。

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