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【HCV・薬害】薬害肝炎事件検討委員会 今回で検証一通り終了 学会との安全性情報共有へ対策を

厚生労働省の「薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政の在り方検討委員会(座長=寺野彰・独協医科大学長)が12月5日開かれ、フィブリノゲン製剤による肝炎の危険性と重篤性が、医療現場にどのように伝えられたかを検証した。
学会間や専門領域間で、同製剤による肝炎の危険性に対する情報が共有されていなかったことが指摘され、学会の情報を行政が把握する必要性などが示された。
検討委は今回で検証を一通り終了、2009年3月までの提言提出に向けて最終作業に着手する。

厚生省研究班の検証結果によると、肝臓学会分野や輸血学会分野ではフィブリノゲン製剤が製造承認を取得する1964年以前から、売血由来原料や多数の供血者の血漿をプールした「プール血漿」を用いた血液製剤が、肝炎ウイルス感染のリスクを高めると認識可能だった上、製造承認後のフィブリノゲン製剤による止血効果が定かでなく、血栓形成を促進する危険や肝炎発症リスクが高まると指摘していた。

しかし、産婦人科領域では「肝炎感染の危険性よりも止血の有用性のほうが高い」と考えられ、肝炎が肝硬変などの最重要原因であり、重篤な疾患であるとの認識が薄かったとして広く使用されていたと指摘。
このことから産科医や外科医の間で肝炎感染の危険性に対する認識が薄かったことは拒めず、他の学会で出された治験が医療現場に十分伝わっていないと分析した。

また、現在でも副作用などに関する情報は学会報告や論文としてまとめられることがあるが、必ずしも専門外の医師や企業に伝わっているとは言えない状況であることも指摘した。

これらの結果から検討委は、対策案として、
▽副作用など安全性に関する情報はすべての学会誌に掲載するなど学会間で情報共有する仕組みを構築する
▽学会と行政との定期的な協議の場を構築する
▽行政が学会などから収集した情報を関係企業にも提供する――などを提示した。
学会から行政への情報提供では、副作用や安全性に関するものについて、キーワードから抽出可能とした上で、医薬品医療機器総合機構で集積する方法を例示した。

平成20年12月9日付「日刊薬業」から

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