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日本でHIVの感染者、エイズ患者が増え続けている。世界は減少傾向にあるのと対象的

【HIV】
≪1.[厚労省 藤村副大臣 HIV検査の低迷「関心低下は深刻な問題」11月22日]
  2.[HIV感染者、国内は増加傾向 短期で発症のウイルスも 11月29日]&3.[HIV母子感染、
    2期連続=「早期治療、周知は必要」 11月29日]≫
 
1.藤村修厚生労働副大臣は11月22日、12月1日の世界エイズデーを前に省内で記者会見し、国
 内のHIV感染者の発生数とエイズ患者の発生数の合計は2009年は1452人で、依然、増加傾向
 にあり、国民の普及啓発が必要と強調した。
 
  エイズ動向委員会がまとめた発生動向によると、2009年に新たに発生が確認されたHIV感染者
 数は1021人、エイズ患者数は431人で、平均すると1日に約4人が新たに感染していた。
  2009年には新型インフルエンザが流行した影響でHIV抗体検査を控える現象があり、このため
 新規のHIV感染者数・エイズ患者はいずれも2008年の数を下回った。
  ただ厚労省は、世界的にはHIV感染者・エイズ患者が減少する中で、日本は引き続き増加傾向
 にあるとしており、藤村副大臣も新型インフルエンザの影響で検査受診が低迷し、関心が薄れて
 いるとの認識を示した上で「深刻な問題だと思う」と語った。
  新規HIV感染者は20から30歳代が約7割を占め、感染経路は性的接触が約9割となっている(異
 性間性的接触21%、同性間性的接触68%)。
  厚生労働省は、6月初旬のHIV検査普及週間と12月1日の世界エイズデーの時期に合わせて普
 及啓発を推進しており、藤村大臣は「検査体制の充実とともに、国民への普及啓発を推進していく
 必要がある」と述べた。
                                (平成22年11月22日付 「日刊薬業」より)
※インフルエンザの影響で検査受診数が減ったとの見解だが、献血に対する献血者数は増えてい
 る。 検査への受け入れの熱意や、検査行動への啓発努力が低いのではとも感じる。エイズ対策
 費が低迷している点や、そのために関連した研究事業のインセンティブが落ちていることも考える
 必要がある。同性間だけでなく、異性間の対策も重要。

2.日本でエイズ原因ウイルス(HIV)の感染者、患者は増え続けている。世界では減る傾向にあるの
 とは対照的だ。
  厚生労働省のエイズ動向委員会は11月29日、今年7から9月に新たに計368人が報告され、前年
 同期を上回ったと発表した。
  これまで感染から10年は発症しない人が多いといわれてきたが、近年、数年で治療が必要となる
 新タイプのウイルスが国内外で増加、専門医は「早く感染に気づき、治療開始を」と呼びかけている。
  動向委員会委員長の岩本愛吉東大医科研教授は「新規報告の3割が、症状が出て初めて感染が  わかった患者という点が一番気になる。発症前に治療すれば何十年も普通の生活が出来るだけ
に、早期発見して欲しい」と強調した。
  国連合同エイズ計画が11月23日に発表した報告書によると、過去10年間で世界のHIVの新規感
 染者は約20%減少した。しかし、日本を含めた東アジアでは増加した。関心の低さが一因と見られ
 ている。
  保健所などでの無料検査、相談件数は2007年、2008年に20万件を超えたが、2009年は新型の
 豚インフルエンザへの対応に保健所が追われたほか、関心が移ったことなどから19万件台に減少。   今年は、昨年を更に下回りそうだ。
 
  更に気になるデータがある。短期間で発症するウイルスが国内外で報告されている。国際医療
 研究 センター戸山病院の岡慎一エイズ治療・研究開発センター長が急性感染が確認された83人
 を調べると、3年後に治療が必要になった人が8割以上いた。「免疫から逃れるウイルスが増え、
 間違いなく発症がどんどん早くなっている」と話す。
  早く治療を始めた感染者のほうが、死亡率が低いという結果が海外で出ている。12月にエイズの
 「治療の手引き」改訂版を取りまとめる木村哲東京逓信病院長は「一番大きな変更点は,より早期
 発見,早期治療の重要性が強調される点」と話す。
  
  エイズ治療薬は20種類を超え、複数の薬を組み合わせてのむ「多剤併用療法(HAART)」により、
 発症前に治療を始めれば約40年発症しないと考えられるようになってきた。ただし、どんな薬にも、
 効かない耐性HIVが必ず登場する。
  注目されているのは、2007年に発売が始まった「ダルナビル(一般名)」だ。従来の薬は標的が
 一つだが、ダルナビルは標的が二つ。標的の片方が変異を起こして薬の攻撃を逃れても、もう一つ
 標的が残り、耐性が起きにくい。開発した満屋裕明・熊大教授は「いわば二刀流の薬」と話している。
  今年7月、約900人の女性が参加した南アフリカでの臨床試験の結果が注目を集めた。エイズ治
 療薬(濃度1%)入りのジェルを性行為の前と後の12時間以内に女性の体に塗ると、感染が約40か
 ら55%に減ったという。(朝日新聞社 大岩ゆり記者)
                        (平成22年11月30日付  「朝日新聞社 asahi.com」より)
※エイズ対策費は1997年に比べ、半減以下となっている。日本国内のエイズ対策は、このような対
 策費予算で、患者や感染者が増え続けていて、対策費はどんどん減っている。各自の努力で頑張
 りなさいという、国や自治体の責任放棄という行政不在の状態。安心できる医療基盤などなしに等
 しい。
  再度エイズ対策費の拡充に努めた施策を提示すべきだ。

3.厚生労働省は11月29日、今年の第3四半期(6月28日から9月26日)に、エイズ原因ウイルス
 (HIV)の母子感染が1件確認されたと発表した。母子感染は4年ぶりとなった前期に続く報告で、
 同省エイズ 動向委員会は適切な対策を講じるよう周知する必要があるとした。 
  同省によると、新たに関東地方の外国人女性で母子感染が確認された。ウイルス量を下げる
 など早期に適切な治療を施せば、胎児への感染率を1%以下にすることが可能だが、本人に検査
 結果が伝わったのが妊娠34週目と遅かったという。
  一方、期間中に報告されたエイズ患者は111人、HIV感染者は257人で、それぞれ前年同期
 と比べると15人、8人多く、動向委員会は「増加傾向に変りがない」としている。
                           (平成22年11月29日付 「時事通信ドットコム」より)

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