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【血友病/血友病インヒビター】インヒビターの患者の治療で、rFVⅦaのエピソード投与と予防投与効果について

「Randomized,prospective clinical trial of recombinant factor Ⅶa for secondary prophylaxis in hemophilia patients with inhibitors.」
著書名:Konkle BA,Ebbesen LS, Serban MA, et al.
雑誌名:J Thomb Haemost 5:1904-1913, 2007
〈#948 要旨〉第Ⅷ因子インヒビターあるいは第Ⅸ因子インヒビターを発症した血友病患者においては、出血頻度が増加しQOLが低下するという問題がある。
著者らは上記のような症例において、遺伝子組み換え活性型第Ⅶ因子製剤(rFⅦa)を予防的に投与する治療法と、出血時に投与する治療法について比較検討した。

対象は、比較試験開始前の出血回数が1ヶ月に平均4回以上の38例の男性患者である。
このうち22症例が、rFⅦaの毎日予防投与群(90または270μg/kg、3ヶ月間:それぞれの用量が半数症例ずつ)となった。
その結果、出血頻度はrFⅦa 90または270μg/kg投与によりそれぞれ45%または59%減少した。
ただし、要両館には有意差は見られなかった。
また、出血頻度の減少は予防投与期間を過ぎた後も継続された。
rFⅦa の予防投与はあらゆる種類の出血に対して有効であったが、特に関節内自然出血に対して有効であった。
さらに、rFⅦaの予防投与により、入院期間や、休学及び欠勤期間は有意に短縮した。
血友病インヒビター症例に対するrFⅦaの予防投与は、出血時の投与と比較して、出血を減少させる上で有効かつ安全と考えられた。

[財団法人 血液製剤調査機構、血液凝固因子製剤委員会]
「血液凝固因子製剤 文献情報 NO.47 平成19年12月」〈#935~#949要旨から〉

※薬害エイズ被害を受けた血友病患者には、被害がわかった時までに数回或いは1回しか血液凝固因子濃縮製剤を使用したことがないという軽症血友病の人が少なくない。
治療の適切な判断には、著者らのような判断ができる医師の育成が必要だし、また、安全性については症状を勘案してリスクの少ない治療製剤の選択も大切と考える。

※血友病インヒビター患者への遺伝子組換え活性型第Ⅶ因子製剤(rFⅦa)の有効性が高いが、製剤の価格が高くインヒビターを発症した患者の治療費は高額医療費として問題となる。
そのたま、医療機関での消極的な治療を招き、また患者も医療機関の選択や不十分な治療に泣くことになる。
血友病インヒビター症例以外にも多く凝固異常に使われ始めていることから、治療の拡大などから安全性の確保や必要性も視野に入れた監視とともに、製剤の価格を下げてもらうのと保険診療上での配慮が必要と思う。
また、第Ⅷ因子インヒビター治療としてリツキシマブ(抗CD20モノクローナル抗体)によってB細胞からの自己抗体産生を抑制する方法が実施されている。
国立国際医療センター・ACC(エイズ治療・研究開発センター)でも数年前から試みていて成果も出ている。

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