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高力価インヒビターを発症した血友病Aの出血に対するOctaplexの効果

【血友病/インヒビター】
《インヒビターを発症した血友病Aの出血に対するOctaplexの効果(後方的検討)》

[財団法人 血液製剤調査機構、血液凝固因子製剤委員会]
「血液凝固因子製剤 文献情報 NO.58 平成22年10月 要旨から」
著者名:Berntorp E, et al.
雑誌名:Blood Coagul Fibrinolysis 21: 577-583, 2010
〈#1107 要旨〉
 プロトロンビン複合体製剤(PPC)であるOctaplex(O薬)は、先天性または後天性の凝固異常に起因した出血の治療薬として用いられている。著者らは、O薬が高力価インヒビターを発症した血友病Aに対して臨床的に有効か、また、in Vitroおよびex vivoにおいてトロンビン形成にどのような影響を与えるかを評価するために、後方視的検討を行った。

 対象は、O薬による治療が行われたインヒビター発症の血友病A 15症例である。軽症の出血では中央値1日間(用量中央値77 IU/kg)の投与、中等症の出血では3日間(用量中央値57 IU/kg)の投与が行われた。O薬の効果、安全性、経費を考慮した主治医の満足度を他薬と比較した。

 その結果、全体での有用性はgood、very good、excellentを合わせて71%(29/41出血イベント)であった。有害事象の報告はなかった。in vitroで第?因子インヒビター検体を人工的に作成してトロンビン形成試験を行ったところ、lag phase は延長し、トロンビン形成のピーク値は低下し、トロンビン濃度/時間曲線より下の面積は減少したが、PCC 0.58?3.0IU Factor 8/mlの添加により、顕著な改善が見られた。同様の所見が、第8因子インヒビターを発症した血友病A患者の検体でも観察された。

 以上、O薬はトロンビン形成(in vitroおよびex vivo)における第8因子の抑制を是正して、第8因子インヒビターを有する血友病の治療薬として有効と考えられた。

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