トップページ > 血友病 > インヒビター
重症血友病Aにインヒビターを発症した症例に対する免疫寛容療法

【血友病/インヒビター】
《重症血友病Aにインヒビターを発症した症例に対する免疫寛容療法 
                                      ―根拠に基づいたアプローチ? 》
[財団法人 血液製剤調査機構、血液凝固因子製剤委員会]
「血液凝固因子製剤 文献情報 NO.58 平成22年10月 要旨から」
著書名:Coppola A, et al.
雑誌名:Br J Haematol 150: 515-528, 2010.
〈#1110 要旨〉免疫寛容療法(immune tolerance induction : ITI)は、重症血友病Aにインヒビターを発症した場合に、インヒビターを消失させる方法としては、唯一効果を期待できる治療法である。30年にわたる経験より、各種用量によるITIの成功率は60?80%と高く、患者の治療予後を規定する臨床所見を同定することが重要視されてきた。

 最近インヒビターを発症した小児患者がITIの最も良い適応であり、更に、適切な治療が加えられることによって、ITIの短期及び長期的予後を改善することができる。

 ITI治療に成功した症例においては、第?因子製剤の予防投与が不要となり、関節症発症を阻止することになるため、結局は経費節減につながるメリットもある。

 インヒビターが長期間にわたり存在している大人においては、ITI治療の有効率は悪いが、バイパス製剤でコントロールすることが困難な出血を頻回にきたし、整形外科的な治療が必要になるような症例においては、ITI治療の適応があり医療費節減のメリットもある。

 このように症例ごとの異なった状況における最適なITIの治療プロトコール確立が必要と考えられるため、無作為の臨床試験が必要であろう。

▲このページ [ 重症血友病Aにインヒビターを発症した症例に対する免疫寛容療法 ] の先頭へ
▲1つ前のページに戻る
▲トップページへ戻る