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【血友病】[財団法人 血液製剤調査機構、血液凝固因子製剤委員会]
「血液凝固因子製剤 文献情報 NO.56 平成22年3月 要旨から」

【血友病/高齢化対策】高齢者血友病における血栓性疾患の治療
著者名:Mannucci PM, et al.
雑誌名:Blood 114: 5256-5263, 2009
〈#1075 要旨〉血液凝固因子製剤による定期的な補充療法が可能な国においては、血友病の平均寿命は一般男性に近づいてきている。
そのため血友病治療センターにおける次の目標は、高齢者においても適切な健康管理を行うことである。

高齢者では血友病と関連した病状(関節症、慢性疼痛、製剤由来感染症)のみでなく、心血管疾患や悪性腫瘍などの加齢と関係した疾患も問題となる。
心血管疾患では抗血栓症治療が必要になることがあり、それに伴い血友病の止血障害を悪化させる可能性があるが、証拠に基づいた治療ガイドラインはなく、経験的に補充療法が強化されている。

現時点では、高齢者血友病患者が他の疾患に罹患した場合には、非血友病患者と同様の治療がなされるべきであろう。
ただし、観血的治療が必要となった場合や止血能を抑制する薬物が投与される場合には、補充療法を強化する必要がある。

さらに、急性冠症候群や非弁膜症性心房細動のような心血管疾患に取り組むためには、より詳細な補充療法スケジュールを考慮する必要があろう。

【血友病/HIV】HIV/HCV重複感染の血友病に対するペグ化インターフェロン&リバビリン併用療法
著書名:Mancuso ME, et al.
雑誌名:J Thomb Haemost 7: 1997-2005, 2009.
〈#1082 要旨〉C型肝炎ウイルス(HCV)による慢性肝炎は、HIVも重複感染することで末期肝疾患(end-stage liver disease : ESLD)への進行が早まることは知られている。
HCV/HIV重複感染の血友病患者でも例外ではない。

ペグ化インターフェロン(Peg-INF)とリバビリン(Rbv)の併用療法は、HCVを死滅させて肝疾患の進行を阻止する唯一の方法であるが、HIVとの重複感染例では効果が減弱する懸念が指摘されている。

著者らは、HCV/HIV重複感染の成人血友病34症例(抗ウイルス療法の前治療なし)を対象に、Peg-INFα2aとRbvの併用療法の有用性を検討した。
Peg-INFα2aは180μg/週皮下注射し、Rbvは1,000~1,200?/日で、48週間継続した。

1例(3%)を除く全例で治療を完結できた。
15例(44%)ではウイルス学的に反応し、13例(38%)ではいずれかの薬物の減量が必要であった。
急速なウイルス学的反応(4週後にHCV-RNAが陰性化)、硬変像がないことが、治療が有効となるための独立した条件であった。
有効例では、治療後3年間の追跡により、CD4陽性細胞の上昇、CD4/CD8比の上昇が確認された。

以上、HCV/HIV重複感染した血友病患者に対して、抗HCV療法は有用と考えられた。

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